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冒険野郎マグガイバー ~最後の聖戦~ 02
■ 廃屋で見たものは ■

近所で有名な冒険野郎だったオレ!! 冒険のにおいをかぎつけてはトレジャーをハンターしてた毎日に飛び込む恋とストーカー!! そしてそんな冒険野郎の前に立ちふさがったのは巨大な廃屋。近所から隔離され無視されてきた廃屋には一体なにが隠されていると言うのか!?

■ 思わぬ訪問者

出掛けに我が家を訪れた思わぬ訪問者に驚きを隠せずに玄関に向かった俺が見たものは・・。鬼川さんとその一行であった。なぜ? なぜこんなところにステディがいやがる。今日は冒険の日だって知ってるはずだ。しかも合計5人の女の子軍団である。

意味がわからず呆然としていると外で車を洗車していた親父がハーレム状態のオレを見てはしゃいで写真をとりやがる。みんなで並んで真中にオレ。確かにハーレムだがなんかもう頭は混乱。

鬼川さんに話を聞くとどうやら俺がいつも無鉄砲なことをしでかすので心配になったらしい。なおかつ女の子にしては活発な鬼川さんは冒険にも興味があり「心配→止める」ではなく「心配→同行」というコンボに打って出た次第らしい。

ヽ(`Д´)ノ 遊びじゃねぇんだ、男のロマンは!!

そう言いたいが女の子友達沢山である。評判を下げたくない俺はかっこつけざるを得なかった。ちなみにメンバーには前回お話した八百屋ストーカーも混じっていたことを書き加えておく。

■ そして突入

( ´∀`)「しょうがない、纏めて守ってやるよ」

かっこいいオレ様はこう言うと全員で冒険に挑むことにした。こうすることでオレ様のカレシとしてのポテンシャルも急上昇間違いなし。yahoo株もビックリなくらい上がるだろう。なにせ今のオレはセガールよりも頼りになる男だろうから。

思わぬ足手まといを守る事になってしまったオレだがここでパーティーを紹介しておく。

総隊長:オレ
副隊長:鬼川さん(Myステディ)
隊員A:八百屋ストーカーちゃん
隊員B:なんか顔長い娘
隊員C:強いて言えば太い娘

ちなみに何人か帰った。廃屋を目の前にしてさすがにブルったらしい。いや、今思えば俺の男前っぷりに不覚にも股間を濡らし家で自慰に励んでいたかもしれぬ。

廃屋は周りをバラ線で囲まれている。しかし俺達を招き入れるかのように一箇所だけ空いているのだ。そしてオレを先頭に先ほどの紹介順で玄関ドアに向かった。

■ 廃屋1F

ドアはなぜか開いていた。バラ線もそうだがなにか罠のような気がしないでもない。大抵こういった建物はまず入るので大変なのだが内部にまではスムーズに行けるようだ。

中はすごい有様だった。玄関は我が家の風呂場くらいでかいのだが革靴やら傘やら様々な玄関よりのグッズが散らばりその全てが朽ち果てていた。屋内のにおいは埃っぽいだけだ。全体的にだが板切れが散らばっている。ここで建物の間取図を紹介しよう。

matori.jpg


こんな感じで玄関を入ってすぐに建物の端まで伸びる長い廊下があり左側に何個かドアがあるように伺える。先ほどの紹介順のまままずは「部屋A」へと入った。

■ 部屋A

ドアは無くやはり床は朽ち果てた木材で埋め尽くされていた。しかし廊下と反対側の壁は無数の穴が空いており足元から天井近くまである大きな窓は木材で外側から打ち付けられていたが日が差し込んでいた。かなり明るい。しかし部屋Bの方への壁いっぱいに箪笥があるだけで家具は一切無い。

まだ部屋の中には入りきっていないのに埃が充満し、日の光の形が目に見えた。さすがにすぐ箪笥を開けることはできない。しかし意外と明るいのに不安感をぬぐえたのか女の子達がバラけ出した。ステディ八百屋ストーカーはオレとこのまま部屋Aに残り、残りの地味な方々は部屋Bへと進んだ。

といっても部屋Aは家具は箪笥だけ。足元の木材を蹴っ飛ばしひっくり返すが乾いたフローリングが見えるだけ。木材に混ざり人形みたいな物も落ちていた。子供が住んでいたのだろうか。しかし今になって思うのだが一階に水周りが存在しないのだ。トイレも無ければ風呂場も無い。挙句キッチンも見当たらない。

見るものがないので箪笥を明けて見る事にした。箪笥というよりも観音開きのドアのような開き方をする洋服棚みたいな物だ。ドアは斜めに板がはめられていて下からのぞくと見える形になっている。比較的瓦礫が少なく開け易い廊下側の箪笥のドアに手を掛けた。

ギィィィィィィィィィィィ

そこにあるのは何か妙な液体でぬれた黒い布だった。長袖Tシャツのようなものだが中の棚から半分ずり落ちぶら下がっている。一瞬驚いたが何のことはない衣服のようだ。ぬれているようなのでさすがに触らなかった。

この部屋にもう見るものは無いだろう。俺達は隣の部屋Bへと向かった。

■ 部屋B

部屋Bはかなり広い空間だった。家具が無いのがそう思わせるのだろうがドアが廊下側に二つもある部屋だ。家具を配置しても相当広いだろう。既に別働隊がかなり奥まで進んでいた。

この部屋が部屋Aと絶対的に違うのは家具こそ無いものの生活用品がいまだ残っていることだった。窓辺はまた大きな窓があり外からは植え込みで気付かなかったが簡単な庭とベランダ(というか縁側)みたいな物が見える。そこから外の道路を眺めるようにウッドチェアーが置いてあった。ゆりかごのような足をしていて近くには低いテーブルもあった。きっと家主はここから外を眺めテーブルに飲み物でも置いて休日を過ごしていたのかもしれない。

それ以外にもそこかしこに様々なものが落ちていた。こちらの部屋は木材などは散らばっておらずその代わりに生活用品がゴミのように落ちていた。落ちているものはお皿、木製のお皿、フォーク、マグカップの破片、と明らかにここがダイニング、もしくはリビングである事を思わせる。ここは収納は無く、壁際にサイドボードのようなものが備え付けであるだけだ。中を確かめ様にもドアは朽ち果て中身が空であることを見せ付けている。しばらくこの部屋にいたがどうやらここにもこれ以上見るべきものは無いようだ。

いよいよ二回である。一階から二階を見上げるとまっすぐな階段を上りきると左手にドアがあるのみだ。階段にも窓がありこちらは道路側ではないので板が打ち付けられていない。階段は十分明るい。そして足元もしっかりしている。昇れそうだ。

しかし二階には子供が立ち入ってはいけない衝撃的な物が待っていることをこの時点の俺達は知る由は無かった。そして今でもトラウマ的に残る映像を焼き付けられてしまうことも・・・。

糸売 く

【2005/04/10 11:18】 | 日記 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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